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自立への旅立ち
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2.花落ちて、花開く 〜感性の育ちこそ〜《通谷池周辺》
 通谷池全体をピンク色に染めた絢爛(けんらん)豪華の桜花は、春一番の到来と共に葉桜に変わってしまいました。一夜のうちにパッと咲いてパッと散る、この花の「いさぎよさ、はかなさ」は、昔日より百花の象徴として賞賛され続けてきました。それゆえにこの地区周辺での画竜(りょう)点睛も、やはり桜花に求められるべきでしょう。さくらの小径のデッキから、さくら並木と水面(みなも)に浮かぶ花びらやボートを眺めておりますと、心も身体も癒されるように感じます。

 すべての養育者の子育て過程では、「子どもが思い通りにならない、予期したように育たない」とするイライラ気分はめずらしくありません。そんな時には、ここで胸いっぱいの深呼吸をすることをお勧めいたします。そして脈絡がなくても結構ですから、無心の境地で「ダイスキ・ダイスキ」「三億円・三億円」などと、思いつきのコトバをお念仏のように唱えてみて下さい。いらだつ自分自身の心の中に、何らかの余裕が浮かべば拍手喝采。結果的には、子どもの良い面が見えてくること必定です。当然のことですが、大人の心に余裕ができると子どもの心にも余裕が生まれ、指示される事柄も素直に受容し理解できるわけです。

 こうした共生・共存的な親子関係の基礎作りは、人生当初の3歳児期を中心とする幼児期に横たわっております。ここでの子どもたちの急激な発達変容に見入れば見入るほど、ただ驚愕と敬服の念ばかりがつのります。だとしてもこの時期の子どもにとっては、さきほどの文中で使用した「いさぎよさ、はかなさ」などの、抽象的なコトバが把握できるかどうかはあまり意味をもちません。

 それよりも目の前の桜の花を見て美しいと思い、その木の下でみんなといっしょに食べるお弁当の、おいしさを感じ取ることの方がずっとずっと大切です。すなわち幼児期の学習の基本は、生活体験の中で美しいものを美しい、好きなことを好きと把握できる感性の育ちにあるのです。

 約30年前のわが国での「おちこぼれ」対策は、つづく「ゆとりの教育」「基礎基本の見直し」「教科内容の最低基準」論議の曲折を経て、今、「ゆとり路線から学力重視への方向転換」をはかろうとしています。これでは、また詰め込み教育が復活しないかと心配です。学童期に関する教育政策がぐらつけばぐらつくほど、幼児期での保育がさらにきびしく三思再考されるべきです。このことへの応答を、えひめこどもの城は遊び体験を通しての感性の育ちにかけているのです。

平成16年6月1日
 
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自立への旅立ち
1.中央分離帯
〜探索・好奇心〜
《松山側駐車場の階段》
2.花落ちて、花開く
〜感性の育ちこそ〜
《通谷池周辺》
3.落葉帰根
〜植物の育ちと子育て〜
《四季の森》
4.恐怖心
〜泣かせると喜ばれる〜
《お化け屋敷》
5.今、ここに
〜17分間の会話〜
《カリヨンモニュメント》
6.心って?
〜人と人との関係の問題〜
《周遊園路》