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がまんする
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3.体験・労作学習 〜雑草のごとく〜《果実の森》
 梅雨の頃、50余家族によって「さつまいも苗」が農園に植えつけられました。ぬかるみにおびえる子どもと保護者の愛嬌に満ちた「へっぴり腰」には、思わず笑いを誘われてしまいます。苗を逆さに挿したり土中に埋め込んでしまうママの姿にも、現代の教育や社会生活での体験の乏しさが赤裸々に表現されています。まさに「この親にして、この子あり」です。テレビやファミコン遊び、塾通いに多忙さをきわめる現代っ子たちの、戸外での遊び体験の貧困さは目をおおうばかりです。

 その後、数回にわたって「さつまいも観察会」が開催されました。雑草の除去、水やり、土寄せ、ツル返しも、関係者によって根気強く続けられました。まさに「さつまいも育て」の原点は、したたり落ちる汗との格闘にあると言えるのでしょう。ここでの苦労の大半は抜き取っても抜き取っても、なお生え続ける雑草の除去にあります。

  正直なところ誰にも歓迎されない雑草のしたたかさには、ただ、ただ舌を巻くばかりです。しかしよく考えてみますと、この「踏まれても、虐げられても、なお耐えぬく」たくましい生命力は、万能の神様が雑草のみ与えられた自然の摂理なのかも知れません。

 まさにその生きざまは環境への適応力、他者との交渉能力、逆境をも笑い飛ばすしなやかで強靭な精神力、「生き抜く力」そのものに他ならないのです。これは点数化できる能力ではありません。が、現代社会での子育て(教育)は、この雑草のような強さの育て方を、今もなお見失ったままなのです。「いくら学力(知識・技能)を高めても、心が育つとは限らない」。この痛恨に満ちた現実はまぎれもなく冷厳な現実なのです。その最大誘因は「物ばかり豊かな情報化社会の中で、集団としての外遊びが激減し、室内のひとり遊びが倍増したこと」にあると考えられます。

 こどもの城の体験・労作学習は、良い子(サラブレット)にふさわしい「机上の座学」の再現を意図するものではありません。「ふれあいの森」「冒険の丘」「イベント広場」を駆けめぐる、汗と泥まみれの「外遊び体験」の復活そのものに、現代教育の起死回生策を賭けようとしているのです。

平成13年10月1日
 
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がまんする心
1.敗者の哲学
〜負けること〜
《おもちゃの倉》
2.ああ、同胞
〜損な役〜
《映像コーナー》
3.体験・労作学習
〜雑草のごとく〜
《果実の森》
4.危険回避力
〜擦りむき傷〜
《せせらぎ》
5.体力診断テスト
〜運動能力こそ〜
《マウンテンバイクコース》
6.開園5周年
〜3つ子のたましい〜
《こどものまち》