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がまんする
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2.ああ、同胞 〜損な役〜《映像コーナー》
 遊びの体験の場である「こどもの城」は、同時に養育者相互のコミュニケーションの場であります。ここでの何気ない会話の中には、有益な子育て情報がふんだんに飛び交っています。いや笑顔の中で、ニコニコと話を聞いてもらうだけでも、当事者の気持ちはどれほど安らぐことでしょうか。子育ての真髄の1つは養育者自身の対人関係の持ち方に秘められているのです。

 初対面のお母さん同士が、先刻から図書コーナーで談笑されておられます。少し離れたところで5歳くらいの兄と2歳くらいの妹が、それぞれに自分が好きな絵本に見入っていました。しばらくすると退屈した妹が兄の膝を突きながら、いっしょに遊んでほしいとねだります。本に夢中の兄は「イヤダヨ」と気がありません。たまりかねた妹は大声で泣きながら、兄の頭をポカリと殴りました。すわ同胞喧嘩?が発生したようです。

 お話に夢中のようでも、この事態をお母さんが見落とすはずがありません。「ダメ!。また、いじめた。お兄ちゃんでしょ。そんな子は大きらい。おおきな子がガマンするものです。辛抱しなさい」。ママの一方的な思い込みは、雷鳴と化して兄の頭上に落下します。いやはや兄の心中はいかばかりでしょうか。妹には何をしても笑ってすませられるのに、多くの場合「損な役まわり」は上の子に向けられがちのようです。

 もちろんほとんどの母親は、小さくて弱いものをかばわなくてはいけないとする母性本能を具備していますから、これを一概に非難したり否定することは出来ないでしょう。

 ただしこうした同胞関係が、その後ずっと固定化することには問題があります。なぜならきょうだいは他人の始まり、きょうだい仲は五世の契りとの背反的金言の分岐点は、乳幼児期の母子関係に内在しているからです。ここには血肉を分けた親子間といえども、「相性のよしあし」が冷酷な事実として横たわっているのです。そしてこのことを克服する道は、相性が悪ければ悪いほど、こちらを変える以外に方法はありません。えひめこどもの城は遊びの具体そのものの中で、苦悩果てない人間関係のあるべき方向を真正面から見すえるためにあるのです。

平成13年4月1日
 
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がまんする心
1.敗者の哲学
〜負けること〜
《おもちゃの倉》
2.ああ、同胞
〜損な役〜
《映像コーナー》
3.体験・労作学習
〜雑草のごとく〜
《果実の森》
4.危険回避力
〜擦りむき傷〜
《せせらぎ》
5.体力診断テスト
〜運動能力こそ〜
《マウンテンバイクコース》
6.開園5周年
〜3つ子のたましい〜
《こどものまち》