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情緒を育てる
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4.聴覚映像 〜聴く読書〜《図書コーナー》
 開園から3カ年。図書コーナーの書架もだいぶ賑やかになりました。それだけに選べる本もかなり多くなったわけです。わが子に絵本を読み聴かせるママの声は、いつも朗々として美しいですがきょうはまた格別です。「ああ!ママは本気だ。心で語っておられる」と眺めているこちらまで嬉しくなります。聴き入る兄妹の目がキラキラと光っています。昔日よりこうした風景は、どれほどまわりの人の心をはずましなごませてくれたことでしょうか。まさに親子が協同で演出する文化とはこうした雰囲気を指すのでしょう。

 ところで幼い子どもにとっての読書の魅力は本の内容そのものよりも、読んでくれる人、まわりの仲間によって決まることを忘れてはなりません。すなわち読み手の音声が子どもにとっては楽しい、嬉しいことが絶対条件となるわけです。人間のコミュニケーション、気持ちの通じ合いとは、本来的に人と人との関係のあり方の問題であります。すなわち読み手の存在が菩薩に見えるからこそ、その人の声を聴くだけで子どもの気持ちはスーッと落ちつくのです。このような「お耳からの桃源郷」が確保できるかどうかが、その後の読書力や人間形成全体の命運を大きく左右するところともなるのです。

 このことは本が読めることを念じる前に、ゆったりとした雰囲気の中で「お話を聴く」、「絵本を眺める」ことが好きな子をどのようにして育てるかが、大きな課題となることを意味します。子どもの活字離れが叫ばれてすでに久しいことは事実です。しかしその罪人はテレビや漫画本だけとは限りません。

 前述、図書コーナーのママのように子どもといっしょになって、ただひたすらに読み聴かせる、子どもの感じ方を最大限に尊重しながら心をこめて語り込む、そんな養育者が少なくなったことが大問題なのです。それだけに現今の子育ての中で再三再四にわたり工夫されるべき支援法は、親子の情感的交流を基盤としての「読み聞かせ」の具体的な展開にあるのです。

 時節をとらえこどもの城では、「紙芝居おはなし会」「おはなしのへや」「自転車紙芝居」の実践が地道に集積されています。ここでの楽しさの体験は即効性を越えて、生涯にわたる心の古里、思い出となって生き続けるにちがいありません。

平成14年2月1日
 
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情緒を育てる
1.絶対的信頼感
〜アルバムの厚さ〜
《幼児コーナー》
2.母子一体
〜おむつ軍団〜
《授乳室》
3.核家族
〜ああ。異年齢交流〜
《親水護岸》
4.聴覚映像
〜聴く読書〜
《図書コーナー》
5.感受性
〜生(なま)体験こそ〜
《ふれあいトンネル》
6.知行合一
〜ウグイスの谷渡り〜
《屋外トイレ》