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情緒を育てる
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2.母子一体 〜おむつ軍団〜《授乳室》
 きょうの授乳室と幼児コーナーはごった返しです。総勢は50余名というところでしょうか。この狭い空間の中で0歳〜1歳児たちの「はいはい」→「つかまりだち」→「二足歩行」に見入っていますと、それぞれの身体活動の背景にはすばらしい精神発達が広がることを教えられます。

 総じてこの子たちのお尻には、紙または布おむつが装着されています。このことは身辺自立の様態からしてもしごく当然のことでしょう。「おむつ軍団」のスタイルには、独特の壮観さとさわやかさが満ちあふれています。そしてこの軍団は身体に障害がない限り、何らかのきっかけで必ず歩くことができるようになるのです。

 ふと見ると一人のおかあさんが、わが子のパンツを引き下げ懸命に中をのぞきこんでいます。そのうちに自分の鼻を近づけてクンクンと臭いはじめました。そして授乳室に飛びこんで行かれました。わが子の生理的異変がことば以外の目つきや表現しぐさで瞬時に弁別できるわけです。崇高な無償の愛?に加えていくばくかの育児経験を持てば、こんなことにわざわざ感嘆していること自身がおかしいことなのでしょう。賢明なお母さんたちはできないことをむりやりやらせるよりも、子どもとぴったりくっついた関係の中での「母子一体」、絶対的な信頼関係を形成することこそ最も重要であることを本能的に察知なさっているのです。

 そんな想念の中で或る著書「幼小児というのは、親の体温を感じるだけでいいんです。ことばはいらないんです。いちばん大事なことは、だっこするというスキンシップです」の一文を思い浮かべました。ここで幼小児とは三歳児期以前を指すと考えます。この年代に前期場面のような排泄物をも共有する、抱きしめ行為を子ども自身が体験的に自己認知できるかどうか。そのことによってその人なりの人間形成は、半ば決定されてしまうのではないかとわたしは考えこんで久しいのです。

 子育ての具体においては、何でも言って聞かせてやる言語万能主義は非力そのものです。えひめこどもの城はそれへの警鐘として、身体ごとの親子共生のかかわり体験をいかにして提供すべきか苦悩しているのです。

平成13年6月1日日
 
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情緒を育てる
1.絶対的信頼感
〜アルバムの厚さ〜
《幼児コーナー》
2.母子一体
〜おむつ軍団〜
《授乳室》
3.核家族
〜ああ。異年齢交流〜
《親水護岸》
4.聴覚映像
〜聴く読書〜
《図書コーナー》
5.感受性
〜生(なま)体験こそ〜
《ふれあいトンネル》
6.知行合一
〜ウグイスの谷渡り〜
《屋外トイレ》