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見えない学力
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4.合計特殊出生率 〜兄弟は他人の始まり?〜《ボールプール》
 ボールプールめがけて、お顔なじみの兄弟(4歳・2歳)が飛びこんできました。2歳年上の兄は常に優等生、弟は甘えん坊タイプです。疾風怒濤(とう)の2人の動きには、いつも圧倒されてしまいます。弟が投げつけるボールの速さは、今日はまた格別なようです。例によって兄弟喧嘩が始まりました。先客への配慮でしょうか、ママからはきびしい叱責の声が飛ぶのも無理はありません。

 そんな修羅場に、同じ年齢の男児を同伴する家族が、次から次へと集まってきました。「4家族・同年齢・兄と弟・8名」のそろい踏みは、本プールでも初体験です。ここでの喧嘩は、間違いなく兄弟から始まります。それが次第に友だちの間に広がります。抗争中に、まず悲鳴を上げるのは弟、母親に救援を求めるのもまた弟たちです。もちろんこの体力差による順位は、弟が3歳代になると明白に変化します。

 一般的に親の立場としては、1日も早く「仲のよい兄弟」になって欲しいと願います。それゆえに親の権威をかけて兄弟喧嘩を抑制します。しかし子どもは喧嘩の中で感情をぶつけ合い、社会性や対人関係のあり方を学んでいるのです。喧嘩さえできない良い子の方こそ、むしろ危ないのです。後日、共感や思いやりの心を欠如したまま、新聞紙上をにぎわす悲劇を引き起こすこともしばしばです。

 ところで最近の合計特殊出生率では、夫婦2人から産まれる子どもの数は、限りなく1人に近づきました。諸々の子育て支援策も懸命に模索されてはいますが、特効薬となる対処策は皆無です。このことは、人とのかかわりの原点(兄弟喧嘩)の復活が、今後ともさらに困難になることを意味しています。

 こんな私の兄弟喧嘩待望論に、お母さん方は「我が家の障子には、紙はおろか骨組みさえも残っていない」「喧嘩ばかりで、結局は他人になってしまう・・」と、いつも笑顔で気長く応えて下さいます。けれどもその目は、やはりご心痛そのもののようです。
 とまれ、こどもの城での兄弟喧嘩は、私たち大人に「叱る時・場面・叱り方」の検討の重大さを、赤裸々に語りかけていることを忘れてはなりません。

平成17年10月1日
 
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見えない学力
1.無駄の効用
〜雑学の強さ〜
《竹林》
2.手に仕事を、頭に思考を
〜だったら、全部やってよ〜
《創作工房》
3.鳩の糞(ふん)害
〜親は無くとも子は育つ〜
《光の塔》
4.合計特殊出生率
〜兄弟は他人の始まり?〜
《ボールプール》
5.一緒に遊ぶ人
〜お別れじょうず〜
《児童館周辺》
6.これから、児童館は
〜駆け込み寺〜
《遊歩道》